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- 06_突撃インタビュー
- 福祉についてのインタビュー その4
福祉についてのインタビュー その4
自分自身を一番高めている
----前山先生は福祉に関わって何か思うことはありますか?

前山先生
色々な障害があって色々な人が生きている事を改めて実感します。
人間は一人じゃ生きていけない。そして普通の人間なんていない。むしろ普通なんて存在しないんです。
だから福祉は人を理解する意味で、先程も言いましたが、全部の事柄に繋がってくるんですよ。
----今こうしてインタビューをしている私も、福祉を勉強してみたいと思いはじめています(笑)福祉に関わっている方はほんとにすごいです。
前山先生 なんだか気どってきちゃいますね!
----一同爆笑。
前山先生
こういうことを言えるのも、みんな(インタビューのメンバー)が見えてきたからですよね。
緊張しあうとなかなか見えてこないものなので。でも、福祉は初対面の人に自分をさらけ出して行なう仕事です。
人間の羞恥心を取っ払って今まで築きあげたものを全部相手に委ねるのだから、自分にそれなりのものが出来てないと相手にさらけ出すことは出来ないです。
私たちは自尊心から恥ずかしいところなどはさらけ出さないでしょう?例えばトイレに行ったところとか。
----それは、そうですね(笑)
前山先生 でも、それを全部見せないと生きていけない人たちがいて、それを私たちは受け入れていかなければいけないという現実もあるんです。
-----自分をさらけ出すって勇気がいります。
前山先生
そう、今の世の中自分をさらけ出せない人が多いですよね。要は見られたくないからだと思いますが。
私は福祉に関わって、恥部までさらけ出して人間は死んでいかなくてはいけない、という現実を見たときに、そのプライドはなんだろう。と考えたら、自分を受け入れてない人のプライドなのかなと思ったんです。だらしがない人を見て軽蔑なんてしません。色々な面すべてを含めてその人なのだから、それをいいとか悪いとか評価はしない。そんなことをしていたら介護はできないです。
全てを受け入れた中でサポートをし、「この人が生きていてよかったなぁ。」と心から思えて、その人は「前山さんと一緒にいれてよかったなぁ。」と思える瞬間を私は築き上げたいです。今、難病の人と関わっているんですが、私はその人の病気を治すことも、命を延ばすこともできない。だから彼に会う時はいつも「会えてうれしい。」と言い聞かせるのです。
彼は素直な目で、私の持っている技術や知識を見るのではなく、心の奥底にある私自身を見極めようとします。真剣に生きていてあとわずかな命の時は、俗っぽいものすべてをもぎ取られ、真実を見極められるものなのです。
社会性を培ってきて、私利私欲が高まっているときは、逆にそういうものが見えないもの。
そんな時に心のない会話をされても気持ちは通じないですし、真剣に心の底から一緒にいる時間を充実したものにするためには、毎日が真剣勝負ですよ。
----うわべだけの関係では福祉の仕事は出来ませんね。
前山先生
でもそれだけではなくて、完璧な人がいないように、私たちは常に未完成な部分を持っています。
当事者と介護者はそういった部分を優しく指摘してくれる関係でもあります。
会社の人達は、案外そういう未完成な部分をやさしく指摘してくれたりしないでしょう?
----確かに「言っていいのかな?」と躊躇したり(笑)
前山先生
言われない方が人間関係スムーズにいきますからね。
でもそういった当事者の人からのメッセージは、すんなり心の中に入って素直に受け入れられるものです。あなたは自分自身が素直になれるようなメッセージをくれる人を沢山持っていますか?
----そういわれると、極わずかです。
前山先生
だから福祉は介護者が一人の人間になるためのもので、結局自分自身を一番高めているんです。
色んな人と接し、学び、教えられて、影響されて、それを素直に受け入れられる人、それが福祉に必要な人だと思います。
----自分の弱さとも戦いながら・・・
前山先生
そう、その通り。
高齢者や障害者の方、自分が受け入れられる相手だと、自分の弱さとか至らない点をすんなり戦える手段でもあるんです。
人間、自分をそんな激しい思いまでして性格や人生の価値観を変えたいと思わないし、変えられないですよね。
---でも、変えようとすることによって成長する事は出来る…。
前山先生
そうそう!結局、人として生まれ死んでいって社会的な地位や財産はいずれなくなってしまっても、人としての豊かさは失っていかないでしょう。
『死』というものは直面するけれど、人としての豊かさを沢山肥やしに出来るところが福祉です。
---何事も終わりはないということで。
前山先生 福祉の現場は肉体労働だけではなくて、知的な面もあると思いません?
以上、三幸福祉カレッジの専任講師である前山いづみ先生のインタビューでした。 いかがだったでしょうか?
福祉ってなんだか分かっているようで分からない、身近なようで遠い存在だったものが、インタビューを終えた時、目から鱗がポロポロと落ちていき、凝り固まった私の先入観に過ぎなかったことを知りました。人間として大きくなれるよう、私も時間を作って福祉の勉強を少しずつしていけたらと思います。
楽しく明るくインタビューに答えていただいた前山いづみ先生、ありがとうございました!
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