和歌山風俗求人と研究者

私はあるとき和歌山風俗求人に応募して、ソープ店で働いている。ミクロサイズで貧相な女。それに私は元々大学院で日本の民俗学について研究をしていた研究員。だからメガネをかけて髪形もおかっぱ。でもソープ一本ではなく研究室に残りながら、ソープ店でも働いているという形を取っているの。江戸時代の日本文化の数々に興味を持っていて、江戸東京博物館・国技館・日光江戸村が大好き。そういった当時の日本を感じられるスポットに行くと、ついつい長居しちゃって気が付いたら閉館時間だったこともよくあるわ。それに時代劇や歌舞伎も大好きでテレビでやっていると全て録画していて、江戸を取り上げた舞台があっても私はよく見に行くの。同年代の女友達からは「ババ臭い」と言われて、ちょっと敬遠されていたりもするわ。でも良いの。バラエティ番組が大好き・クラブで踊るのが好きなんて人とは絶対に仲良く出来ないと思うから。

そんな私がソープで働き始めたのも実は研究の一環として。江戸時代の東京について研究を進めていると、和歌山という風俗街も研究対象として浮かびあがってきたわ。最初は浅草近辺に住んでいる年配の人や、その近くの博物館で学芸員をしている人に話しを聞いたりしていた。それに色んな図書館に行って資料を漁りつくしたわ。でも「これじゃない」という感覚でいまいちピンと来なかった。そこで研究室の先生に相談してみたら意外な答えが返ってきたの。それは私自身が和歌山で何らかの形で働いてみるということ。でも今の和歌山はソープ店以外地域に根付いたお店や、コンビニがいくつかあるだけ。そういうお店で働くのが好きではなかったし、それだけでは何も分からないと思ったの。そうなると後残っているのはソープで働いてみることだけ。そういうお店で女性が働くためにはほぼソープ嬢しかない。中に入ってみることで今の和歌山の本当の姿が分かるし、ある程度歴史のあるお店で働くことができれば昔の文化についても分かるかもしれない。ただそのことを聞いたとき私は珍しく声を荒げて先生を怒鳴りつけていたわ。だってどこの世界に教え子をソープ嬢にする先生がいるの? 確かにちょっと変わった人だけどそれでも普通はそんなこと言わないわ。それに腹立たしいのは同じ研究室にいた同僚も、私がソープで働くことに反対しなかった。「ソープで働く研究員って面白い」「シズルがソープなんて似あわなすぎ」など冗談半分で言って来るの。みんな他人事だと思って酷いわ。だから当初は普段冷静で「アイスウーマン」と呼ばれていた私が、みんなを怒鳴り散らしていたの。でもよくよく冷静になって考えてみると「これは面白いかも」と思ってきた。だって和歌山研究のためにソープで働く人なんていないし、それこそ女性だからこそできる特権という部分もあるわ。あとこれだけ江戸の文化が大好きで研究している私だからこそ、ソープで働いてみて得られることもあるかもしれない。